ぼくと魔法の言葉たち

今回は「ぼくと魔法の言葉たち」です。自閉症の人を描いたドキュメンタリー映画です。誤解の多い自閉症の人たちの事をこれを観て少しでもお理解することが出来る作品だと思います。彼らは何も出来ないとか付き合い辛いとか勝手な偏見を持ちがちですが、それはただ理解が足りないだけなんだと教えてくれます。

 

自閉症によって2歳で突然言葉をしゃべらなくなった息子。その時家族は何もできず絶望しますが。ずっと家族で観ていたディズニーアニメが奇跡を起こすのでした。
それをきっかけにして少しづつ言葉を取り戻していきます。ディズニーアニメのセリフを使いながら少しづつコミュニケーションが取れるようになっていく過程は観ていて素晴らしいと思います。

 

主人公は2歳の時に言葉が出なくなったオーウェン・サスカインドさんです。それから7歳ぐらいまでの間誰ともコミュニケーションを取ることなく過ごしていました。彼曰く人が話す言葉はただの音にしか聞こえなかったそうです。深い闇の中で一人取り残されていました。

医師に自閉症と診断されたオーウェンを前に両親と兄は何もできず途方に暮れていました。、ある時家族でディズニーアニメを観ているとオーウェンが言葉を発します。父親のロンは最初は言葉のの内容が分かりませんでしたがそれはディズニーアニメ「リトル・マーメイド」のセリフの一節であることに気付きます。
オーウェンは今まで家族で観ていたディズニーアニメのセリフをすべて覚えていたのでした。これをきっかけにして家族は再びオーウェンと会話することが出来るように。

ぼくと魔法の言葉たち(字幕版)
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ここから家族はオーウェンを精一杯の愛で支えていきます。彼の出来ることは何なのか彼がしたいことは何かをみんなで一生懸命考えていきます。
オーウェンはいじめにもあったりして一進一退を繰り返しながらも成長していきます。彼女が出来たり一人暮らしを始めたりも。そして仕事を探していくです。

この作品には数多くのディズニーアニメが出てきます。ディズニーアニメには魔法があると言われますがこの映画を観ればそれが本当だなぁって思います。

ディズニーアニメと家族の愛がいっぱい詰まった作品です。フランスの自閉症会議での彼のスピーチはとても感動しました。

 

自閉症に対するイメージがこのぼくと魔法の言葉たちを見てもらって少しでも変わればいいと思うけど。自分の殻に閉じこもるといったイメージが持たれがちですがそれは健常者の勝手な受け取り方だと教えてくれます。
少しの理解でいいのです。彼らもみんなと同じで人と仲良くなりたいし人を愛したいし人生を楽しく過ごしていきたいのは何も変わらないのです。

少しでもいい世界になるといいかな。そんなに難しい事ではないから。

これを観て少しでも興味が出てもらえたら嬉しいです。DVDやAmazonプライムなどでチェックしてみてください。

 

出演: オーウェン・サスカインド, ロン・サスカインド, コーネリア・サスカインド, ウォルト・サスカインド
監督: ロジャー・ロス・ウィリアムズ