はじまりへの旅

なかなかいい作品に巡り合えたっていうにが最初の感想です。
ストーリー的には現代社会から離れ森の中で生活する親子が母親の葬儀のためにバスで旅に出るという内容です。

主人公はヴィゴ・モーテンセン演じるベン・キャッシュ。厳格で教育熱心な父親と6人の子供たちは森で自給自足の生活を送っています。

学校にも行った子供たちですがベンの教育の元、6か国語を話せます。他にも森をひたすらに走り、崖を登ったりと厳しい訓練で生きる術を叩きこまれていきます。
6人の子供たちは一流アスリート並みの体力を付けて行きます。しかしながら世間の常識は全く知りません。

そんな時に病院に入院していたベンの妻で子供たちの母親であるレスリーが亡くなってしまいます。

レスリーの父とベンは折り合いが悪く葬式には来ないでくれと告げられます。一時は葬式に出るのをやめようとするベンですが子供たちと話し合った結果葬式に行くことを決意します。

ここから異色のロードムービーの始まりです。まあ一応の物語はこんな感じですね。

まずは最初の場面では18歳の長男が鹿を殺すシーンはなかなかの衝撃です。長男にベンが「これでお前も立派な男だ」っていうところはゾクッとしますね。それを家族みんなでさばいていくところも命の大切さを感じます。

長男は父には内緒で大学の受験を受けていました。名門ばかりを受験していましたがそのすべてに合格していました。
めっちゃ頭がいいのです。

さあ、バスでの旅ですが今まで森で自給自足の生活を送っていたのではじめは動物を捕まえて食糧を確保しようとしますがそんなのは無理に決まってるやん。

そこでスーパーでの大作戦を決行するのでした。まあこれは実際に観てもらえると面白いので是非とも観てください。

他にも妹の家に立ち寄った時には初めてテレビゲームに遭遇する子供たちの驚きとかもいいと思います。妹の子供たちよりもベンの一番下の娘の方がはるかに賢いのはなんか痛快でした。

まあ見るものすべてが新鮮なのはやっぱりそうなんやなって思うことが至る所で出てくるのは楽しいですね。

葬儀会場に着いた彼らは無事にお葬式に参加できるのか。そしてベンにはどうしてもやらなくてはならないことがあるのでした。
それはレスリーが残した遺言書に書かれていることでした。家族はこの最後のミッションを成功させることができるか・・・

この作品を観てどう感じるかは人それぞれだと思います。時代遅れととるか社会への痛烈な犯行ととるか、それとも親の独りよがりと感じることもあるかもしれません
まあでもこういう生き方もありかもと考えるいい機会になるかな。まあ自分は無理ですけど。

よくできた作品ですので観てみてくださいね。

DVDやBlu-rayAmazonプライムなどでチェックしてみてください。

キャスト
ヴィゴ・モーテンセン、フランク・ランジェラ、ジョージ・マッケイ

スタッフ
監督・脚本:マット・ロス
撮影監督:ステファーヌ・フォンテーヌ
コスチューム・デザイナー:コートニー・ホフマン