ルートヴィヒ_smの映画の感想レビュー

今日はルキノヴィスコンティ監督作品の話をしたいと思います。
ルキノヴィスコンティ、といってもいまいちピンとこない人もいると思いますが、かの日本の文豪である三島由紀夫がこの監督の作品を絶賛したといえば、「え?」っと興味を持ってもらえると思います。

さて、そんなルキノヴィスコンティ監督の作品でおすすめする作品は何がいいかなって考えましたが、やはりここは自分が一番好きなルートヴィヒの事を書きたいと思います。

 

まずこの作品の凄いところ、原作が何と4時間!!
監督自体が撮影が長すぎて途中で病に倒れてしまうなど伝説が付きまとう作品です。(リハビリを経て作品を仕上げたようです)

さすがにスポンサーもこれは長いだろうという事で、一時はなんやかんやで140分まで短縮され、それ以降も各種カット版の放映がおもとなり、多種多様な編集がなされたバージョンが存在し、タイトルも邦題等がいろいろ変わるなど二転三転しておりますが昨今では原作である4時間物が多く広まっています。
まあ、これを聞くだけでも「どんな作品なんだろう?」って思いますよね。

内容はバイエルン王のルートヴィヒ2世の即位からその死までを史実に基づいて描かれた壮大な歴史大作です。

 

絢爛豪華な貴族の暮らしや趣味最高の演出で描いています。
ルートヴィヒは前王の後を継いで即位し自分の理想の国家を実現するために力を奮います。
孤独を好む彼は傾倒していた芸術家ワーグナーを傍に置くことで理想を追求しますがワーグナーに懐疑的な家臣たちは次第に離れだします。

 

そして家臣の反対でワーグナーを追放するとそこからは執務に対して嫌気がでます。
そこからの彼は政治には一切興味を見せずに芸術文化に傾倒し豪華な宮殿などを作っていきます。

 

そこにプロイセンとの戦争が起きます。政治や国を顧みない王を退位させようとする計画が起き戦争に敗れた事により精神を病みだした彼は廃位させられてしまいます。

 

とまあこのようにルートヴィヒ栄光と孤立そして死までが壮大に描かれた作品になっています。

ヴィスコンティ監督作品は他にも名作ぞろいです。

ルートヴィヒの他に「ベニスに死す」。「地獄に落ちた勇者ども」。この三つを合わせてドイツ3部作と呼ばれています。

「地獄に落ちた勇者ども」はナチス政権化を舞台にした血で血を洗う一族の権力闘争や葛藤を描いています。

「ベニスに死す」はヴェニスに休暇で訪れた老作曲家がそこで出会った美少年に虜になっていきやがて息を引き取るまでの物語を描いています。

まだまだ沢山の作品ががありますのでDVDやBlu-ray、Amazonプライムなどで一度チェックしてみてください。